好き勝手生きることにした30代のきろく

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「負けず嫌い」という性格について

さいころ、自分の性格を一言で表すとしたら「負けず嫌い」でした。

「どんな性格?」と聞かれたら「負けず嫌いです!」と答えてました。

なんでそう言い出したのかは思い出せないのですが、自分が認める自分の個性でした。

 

今日は、その負けず嫌いについて振り返ってみました。

▼目次▼



受験失敗で性格がゆがむ

小さい頃、「負けず嫌い」はすごく良いポジティブな性格だと思っていて、誉め言葉として捉えていました。

そのせいか、人生で初めての大きな挫折「大学受験」にぶち当たって、負けを認めざるを得ない状況になってから、性格が大きく歪んだと思います。

当時、結構成績が優秀だったため、親からも有名な大学に行ってくれると期待していて、「国公立の大学に行ってほしいな」と言われていました。

親の期待に応えることが喜びだった私は、「絶対に国公立の大学に入る!」と、とある有名な国公立大学を目標にして受験勉強に励んでいました。

 

▼親についてはこちらでも記載しています▼

yano-uts.hatenablog.com

でも、第一志望に合格できなかったんです。
受験できるすべてのチャンスをフルで使ったにもかかわらず、全部落ちました。

実は受験日前日、あまりのプレッシャーに毎回寝ることができず睡眠不足、「寝れなかった」という事実でさらに落ち込み、焦り、イライラし…の中で当日受験していたので、ただでさえ背伸びしている第一志望、さらにひどい出来で落ちたのではないかと思います。

(市販の睡眠導入剤を買うくらい、悩んでました)

さらに「就職氷河期」「メンタルダウン」という挫折

親の期待を背負いながら膝をついてしまった「受験失敗」は、私の性格をすごく歪ませ、闇を抱えて生きるようになりました(大袈裟ですが、当時はそんな感じ)。

「こんなの本当の私じゃない!」と自分を認めない状態が近いかもしれません。(往生際が悪い)

さらに、就活時はひどい就職氷河期だったため内定が全く取れない。

せっかく内定が出た企業でメンタルを壊し、休職をすることに。

あまりに負け続けの人生だったので、「自分は負けず嫌いな性格だ」と他の人に言うことができなくなりました。

それでも私をむしばむ「負けず嫌い」

その後は、メンタルダウンはしないものの、自分を犠牲にして仕事を優先する生活を送っていました。

 

▼当時の状況はこちら▼

yano-uts.hatenablog.com

 

この時、うっすらと「私は負けず嫌いな性格」であるという自覚がありました。仕事で評価されることを目指して頑張っていたので。

会社に表彰制度があるのですが、すごい金額を売り上げて「これは表彰行けたな」と思っていたのに、他にもすごい人がいたためにノミネートすらされず、めちゃめちゃ落ち込んだことを覚えています。

評価されたい、周りからすごいと思われたい、誰よりも早く出世したい、必要とされたい。

そんな欲望が仕事の原動力でした。

今振り返ると、当時「なぜ評価されたいのか」と聞かれても答えられなかったと思います。

やっと解放された「負けず嫌い」

30代になり、色々な出会いがあり、やっと自分としっかり向き合うことができたとき、「私ってなんで負けたくなかったんだっけ?」と考える機会がありました。

昔は、自分の存在意義や幸せを他人からの評価で得ようとしていたため、幸せになるには勝ち続けるしかなかったんです。

きっと、他人から・親から評価されるために負けたくなかったんだと思います。

本当は勝つ理由なんてなかったし、自分が心から勝ちたいと思ったときなんてなかったんじゃないかなあと。

大学受験も、もっと自分のやりたいこと・興味のあることを軸にして探すことができたら、全然違う人生だったかもしれません。

 

これに気づくのに20年近くかかりましたよ。

 

「負けず嫌い」がもたらす負の影響

別に「負けず嫌い」が悪いわけではないと思うんです。

負けず嫌いな人は、努力ができるし、向上心があります。どうしたら勝てるか戦略を練ることが得意な人が多いし、勝ちにこだわれる人材は企業にとっても貴重です。

ただ「負けず嫌い」な人は、「負けること=悪いこと」だと捉えていることに問題があると思っています。

 

「負けがない人生」は絶対にありえません。

「俺は今まで負けたことがない」という人は、そもそも勝負の数が少ないか、自分が勝てる土俵でしか勝負をしてこなかった人だと思うのです。

「負けず嫌い」な人は、負けに慣れてないので、負けたときに立ち直れない脆い人が多い気がします。

 

負けることは確かに悔しいですが、自分の現在位置を把握できて、改善点も理解でき、さらに上を目指すことができるという点では良い経験なのです。

負け知らずの人より、負けを経験した人の方が人間として深みがありますよね。

 

私は、今の会社で、新卒採用の面接官をやることがありますが、

「私の長所は負けず嫌いなところ」

と言われたら、この子はちょっと採用したくないなと思ってしまう厳しい自分がいます。

言葉のニュアンスの違いを突くのはよくありませんが、せめて「向上心がある」とか「勝ちにこだわる」とかの表現の方がいいなあ。

 

わたしはもう「負けず嫌い」ではない

負けず嫌いの呪いから解放され、私は今とても楽です。

負けは悪いことではないと思うようになってから、新しいことにどんどん挑戦できるようになりましたし、プレッシャーに感じることも減りました。

挑戦してだめでも、それは「負け」ではなく、「合わなかっただけ」だと捉えて、自分を責めることなく次に進めるようにもなりました。

 

もし同じように苦しんでいる人がいたら、負けることは悪いことじゃないよって伝えたい。